太平洋に注ぎ込んだ北上川の流れのその先を示すかのような海岸線に、文字通り十三の漁村が並んでいます。
北からの親潮、南からの黒潮、そして北上川、三方からの恵みを活かし、約13kmに連なるそれぞれの浜でわかめやこんぶ、カキ・ホタテの養殖やウニ・アワビ・ホヤ漁など、季節ととともにさまざまな漁が行われてきました。
十三の浜の北寄りにある、わたしたちの大指集落は古くは十三浜村の中心として栄え、今もさまざまな世代の漁師が切磋琢磨し漁に励んでいます。
北上川の出発点は岩手県岩手町の弓弭の泉。流域はナラやクリなど広葉樹が茂り、堆積した落ち葉は豊かな水を生み出すろ過装置です。
250kmにも及ぶ北上川は、西の奥羽山脈、東の北上山地から発する数え切れない水脈を取り込みながらゆったりと北から南へ流れています。
太平洋に面した三陸沖の適度に荒い波と速い潮の流れが、わかめを中心にこんぶやふのり、まつもなど良質な海藻類を育みます。
11月初旬から中旬、ロープをねじりわかめの種を差し込み、浮き球を付けた養殖網を海へ投下します。
寒さの厳しい2月下旬、大きく育ったわかめを刈り取り、水揚げします。
刈り取った直後陸揚げした後、鮮度が落ちないうちに茹でてから一気に冷水で冷まします。
塩蔵加工機で塩をまぶします。
マルナカ遠藤水産の塩蔵わかめは塩分30%です。
塩をまぶし、脱水したわかめを一本一本手作業で丁寧に茎と葉、元茎と元葉に分けます。
一番手間のかかる作業です。
重さを量り、袋詰めして完成です。
みなさんの元へ出荷されます。
葉、茎、めかぶ、と1本から部位によって異なる食感を楽しめます。
海底に打ち込んだブロックから伸びるロープがわかめの命綱。洋上のロープに等間隔で種をつけます。